ハイライト入ってる髪にスパイラルパーマかけて爆発した髪をストレートに戻す施術

東京、新宿で美容師をしている楠本真澄です。あの横浜流星と四文字違いになります。
今回は、ブリーチハイライトが入っている髪に激しめのスパイラルパーマをかけて見事爆発した髪を、綺麗なストレートに戻した施術をご紹介します。
スパイラルパーマ×ブリーチハイライト、果たして落とせるのか
あなたはきっと「髪が爆発している」というワードを小さい頃から聞いたことがあるだろう。もしくは、言ったことも多々あると思います。しかし、今回の髪ほどその言葉を形容しているものはなく、それ以外は爆発ではなくちょっとしたボヤ程度のものとわたしは考えを改めました。
太くまばらに入れたブリーチハイライト。それだけでもそれなりのダメージを負い、手櫛すら通らない状態に。しかし、さらに、なんと、まさか、細かく、そして激しく、さらに強いスパイラルパーマをかけ、見事爆発まで持ち込んでしまったのである。
しかし、お客様はそれを「真っ直ぐにしてほちい」とわたしの元へ遠方からやって来たのだった。
当然初めましてであり、ご新規です。どのような髪質で、どのような履歴で、どんな恋愛をしてきたのか検討もつきません。
連絡をいただいた時、施術を引き受けるか迷いました。連絡いただいた段階での履歴だけで、お断りするレベルのもの。とても難しい施術になるのは間違いなく、もし一つでも小さなミスを犯すと2次被害、3次被害となり、アルマゲドンのブルースウィリスもびっくりの大爆発も起こりかねません。
断ろう。わたしには無理だ。スパイラルパーマを落とすことでさえとても難しいというのに、ブリーチハイライトが太く入っているなんて。サッカーでいうと後半ロスタイムに入った時点で9-0で負けているようなもの。諦めよう。お客様には申し訳ないが、遠方から来ていただいたのに直せなかった、またはさらにひどくなったとなるとあまりにも悲惨過ぎる。無理だ。
しかし、同時にこうも思った。「わたし以外に直せる者はいない」と。そう、わたしが断ればこのお客様は数年は爆発した状態で過ごさなければならないし、そしてそれを改善出来る美容師は他には一切いません。
「大いなる力には大いなる責任が必要だ」という言葉は映画スパイダーマンの中で出てくる言葉で、今まさにその意味を知り、わたしの心は動き出した。
引き受けよう。どっちみち直せるのはわたししかおらず、わたしにはその技術がある。経験もある。撫で肩でもある。お客様に来ていただき、その髪を見たらもしかしたらこれは直せると思うかもしれないし、実際、わたしはこれまでも幾度となく難施術を綺麗に直して来た。
わたしは覚悟を決め、自分に自信を取り戻し、「どんな状態でもドンと来い」と胸を張り、余裕の表情でお客様を待ちました。
サロンでお客様を待つわたし。↑
みなぎる自信を漂わせていると、お客様がご来店しました。
ご挨拶をし、遠方から来ていただいた感謝を伝え、席にお通しし、いざカウンセリングが始まろうとしていました。
この髪を見た時、瞬くような星空が見えました。
実際の表情のわたし↑
心の中のわたし↓
なんということなのだ。引き受けてしまったあの頃の自分をカカト落とししたい。
爆発、どころではないではないか。ハリケーンも起こっているし、稲妻も轟いている。
こんな大惨事、わたし1人の力でどうにかなるのか。
ダメージは最高レベル。しかしスパイラルの強さも最高レベル。ブリーチハイライト部分は縮れており、一切綺麗で無事なところがない。
超多毛であり、元々癖毛なのでパーマも落ちにくい。
絶体絶命とはこのこと。わたしはお客様を置いて逃げ出しそうになった。しかし、そう、わたししかいないのだ。この難施術を成功させることが出来るのは。
覚悟を決め、スピーディーかつ丁寧かつ的確に施術を進める。あとで他のスタッフに聞いたのだが、「あの時の真澄さんの施術は、阿修羅の如く手が何本もあるように見えた」とのこと。
なんということでしょう。あまりの綺麗さにお客様は感動に打ちひしがれていました。
特殊かつとてもハイレベルな技術を駆使し、我ながら見事成功を掴み取れました。
時間もそこまでかかっておらず、髪への負担も最低限に抑えることができたのは自分で自分の肩を撫でてあげたい。
このような状態全てがうまく行くとは限りません。しかし、お任せいただけるのであれば、出来得る範囲で精一杯させていただきますので、お悩みの方いましたらお気軽にお問い合わせください。