Blogブログ

ブリーチをやめたい時、伸びてきたプリンとブリーチ部分をブリーチなしで馴染ませる方法。

今回の記事は、ブリーチを今までしていたけど、ブリーチをやめたい時、伸びてきた根元のプリン(地毛の黒髪)と、ブリーチしていた部分(金髪)を、ブリーチなしで馴染ませる技術、方法、レシピを、お酒を飲みながら書いていきます。わたくし、原宿、表参道で美容師をしている楠本真澄です。モットーは、「1日3食」です。

目次

根本の地毛とブリーチ部分の馴染ませ方

今回、なぜこのような記事を書こうと思ったのかというと、「なんとなく」である。しかし、世間の声(特に女の子)に耳を傾けてみると、こんな悩みが聞こえてきます。

  • ブリーチはもう充分楽しんだので、ブリーチはもうしない
  • 根元伸びてきたから、ブリーチなしで普通染めよう
  • 美容師さんに相談すると、「えっ、たぶん馴染まないよ」と言われる
  • ブリーチのリタッチを勧められる
  • それを断り、ブリーチなしで染めてもらう
  • ブリーチしていない根元とブリーチしている部分が全く違う色になってしまっている
  • 死にたくなる
  • でも、犬は可愛い
  • どうしたらうまく馴染むのか、知りたい
  • モテたい

と言う声だ。

  • なぜ、馴染まないのか?

ブリーチをすると、髪の中の構造は大きく変化します。メラニン色素はなくなり、綺麗な透明度の高い色が入るでしょう。

地毛の黒髪には、メラニン色素はたっぷり存在するので、透明感を求めて染めても、茶色く濁る傾向にあります。

わかりやすく言うと、白い画用紙、黒い画用紙に、同じブルーの絵の具を塗ると、見え方が全く違う、ということになるのです。ブリーチをした髪、していない髪とでは、このくらい大きな違いがあります。

よって、何も考えずに同じ薬剤やレシピ(1種類)で根元から毛先までドーンって塗っても、全く違う仕上がりになり、それはつまり、「ムラ」である。

ブリーチなしで、根元のプリン部分とブリーチ部分を馴染ませた施術事例

まず、こちらをご覧になっちゃいましょう。

うむ、しっかりと、根元が伸びておりますね。ブリーチしてから2ヶ月半くらいです。

ブリーチはもうしたくない、ラベンダーアッシュ系にしたい、夏らしいことをしたい、ということでしたので、そのようにしました。

提案としては、根元のプリン部分をブリーチ部分に合わせることは不可能ですので、根元付近はやや暗めにし、毛先をやや明るくしたグラデーションスタイルをオススメしました。

ふたつ返事で、「それな。」とのご返答でしたので、そのようにしました。

そして、

このように、馴染ませることが出来ました。てへ。

馴染みを良くする方法、レシピ、考え方

ここからは、プロ向け?っぽいことを言います。

最初に言った通り、根元から毛先まで一緒の薬だと、必ずが生まれます。しかし、じゃあどんなレシピにすればええねん、とうんちを漏らしているところすみませんが、かならず、根元と中間・毛先の薬は変えましょう。

塗布手順としては、普通に、根元リタッチ→中間・毛先です。

  • 今回のラベンダーアッシュのレシピ

根元→6BA:8BA:8BV   2:1:1

中間毛先→A8p:A7p:MT8p:VA8p   1:1:2:5

根元→アソートアリア    中間毛先→プロマスター

根元→4.5%      中間毛先→3%

根元から中間は、ノータイム塗布。10分後毛先。

  • レシピから見える考え方

今回、ラベンダー系のアッシュ、ということでしたので、中間毛先の配合は、VAというバイオレットアッシュというめちゃくちゃ紫が強いアッシュを約6割使用しました。他のAとMTは、アッシュ、モノトーンというアッシュ系で透明感を出す薬剤。

それに合わせて、根元のレシピは、BAというブルーアッシュが約7割を占めており、BVというブルーバイオレットは、3割。

根元はバイオレットが少なめ、毛先は多め。

根元は、メラニン色素が存在しているので、赤み系のバイオレットより、赤みを打ち消すアッシュを多くしなければならない。でも、それだったらバイオレット系入れなくて良くない?となりますが、根元を塗布する際、必ずオーバーラップしてしまいます。バイオレットを入れていないと、オーバーラップをしてそこだけ緑がかった真っ青になってしまい、いわゆるディバイディングラインになってしまうので、バイオレットは必要なのだ。これは、シルバー系とかグレー系にするときでも、言えることです。

ディバイディングラインを出さなくするために、根元の配合はややバイオレットを入れましょう。そして、やはり、暗めに設定しましょう。
ブリーチしていない部分、している部分とでは、いくら配合を変えても、どうしてもまだ差があります。それを1レベル設定を下げることにより、分かりづらくする、ということに繋がり、つまり、馴染みが良くなる、ということに。

長々と書いてしまいましたが、もちろんこれは、状態、髪質、染めたい色、ブリーチでどのくらい抜けているか、によって、レシピ、考え方は変わってきます。

コツとしては、根元の配合は、「暗めに設定し、アッシュ多めでディバイディングライン対策でバイオレットちょい」です。もちろん、中間毛先の配合も、それに合わせて設定せねばなりません。

このしっかりプリン状態から、ブリーチなしで、

このような感じに。

ラベンダー系は色抜けも素敵ですので、よかったら、ぜひ!

*今まで書いた事柄は、僕個人の主観です。あくまで、ご参考までに。ぴゃ。

関連記事